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コラム>歯茎の腫れ、出血

2022/12/01

歯茎を押すと痛むのはなぜ?考えられる原因とは

歯茎を指で押すと痛みを感じることはありませんか?指で押すと痛みを感じるけれど、何もしていないときにはそれほど痛みがないため、放置しているという人もいるかもしれません。

しかし、歯茎を押すと痛むのは病気が原因の可能性があり、放置するのは危険です。今回は、歯茎を押すと生じる痛みの原因や対処法を解説していきます。


歯周病の可能性

歯周病は、歯と歯茎の間にある隙間にたまった歯垢に潜む細菌の感染によって引き起こされる炎症性疾患です。自覚症状がなく徐々に進行していく病気といわれていますが、歯茎を押して痛みを感じる場合は歯周病のサインかもしれません。

軽度の場合は歯茎が赤く腫れ、歯磨きをすると出血したり膿が出てきたりすることがあります。症状が進むと、歯を支えている骨が溶けて歯が揺れてしまうことで噛めなくなったり、口臭が酷くなったりします。

最悪の場合、歯が抜け落ちてしまい社会生活や食生活に大きな影響を及ぼすこともあるため、早期に治療を開始することが重要です。


▶歯周病についてはこちらのコラムをご覧ください
もしかして歯周病?こんな症状に要注意



根尖病巣の可能性

根尖病巣(こんせんびょうそう)とは歯根の先が病気になり、歯の根元に膿がたまって炎症が起きている状態のことです。

根尖性歯周炎でよくみられる症状で、初期の段階では自覚症状がない場合が多いです。症状が進むと腫れと痛みを繰り返します。気が付かずに放っておくと、歯を支えている骨が溶け、歯を失う場合もあります。

根尖病巣の原因の多くは、根管内の細菌感染によるものです。
具体的には、むし歯が重症化することで感染が根管まで広がり、繁殖した細菌が歯の根の先に漏れ出してしまいます。その結果、根尖部で膿の塊が形成されるのです。

根尖病巣は、根本的な原因である根管内の汚れをきれいに取り除くことで治療できます。しかし症状が進行すればするほど、治療の期間がかかり費用もかさむため、早めの受診が必要です。




智歯周囲炎の可能性

歯茎の中でも、とくに親知らず周辺の歯茎を押すと痛む場合は、智歯周囲炎(ちししゅういえん)になっていることが考えられます。智歯周囲炎とは、親知らずの周りに起きる炎症のことです。

歯ブラシが届きにくい部分に汚れが溜まることで細菌が増え、歯茎に炎症を引き起こします。親知らずが傾斜して生えていたり、親知らずに歯茎が覆いかぶさっていたりする場合に起きやすいです。

智歯周囲炎になると、歯茎を押したときに痛みを生じるほか、歯茎から膿が出たり顎の下のリンパ節が腫れたりといった症状がみられます。悪化すると口が開かなくなってしまうこともあります。

症状が軽症の場合は、炎症が起きている場所の洗浄や抗菌薬の服用が有効です。けれども症状が悪化した場合、状態によっては入院が必要になる場合もあります


▶智歯周囲炎についてはこちらのコラムをご覧ください
虫歯じゃないのに親知らずが痛むのはなぜ?




歯茎の痛みと同時に首のリンパが腫れている場合

歯の痛みにリンパの腫れや痛みを伴う場合は、歯根膜炎(しこんまくえん)が疑われます。歯根の周りにある、歯と骨の間のクッションのような膜を「歯根膜」とよびます。その歯根膜に炎症が起こり、ひどい場合はリンパまで痛むのです。

歯根膜炎の原因には、むし歯と歯周病などが挙げられます。



むし歯が原因の歯根膜炎

むし歯の原因菌が歯の神経に感染し、神経から歯根の先を通じて、歯根膜まで感染することにより炎症が起こります。



歯周病が原因の歯根膜炎

歯周病が進行し歯を支えている骨が溶けてなくなることで、歯が支えを失って揺れ始め、歯根膜や歯槽骨に炎症が広がります。歯根膜炎の症状が出ている場合は歯周病が進行している可能性が高く、早急に歯科医院での治療が必要です。

このほかにも、打撲や転倒などの歯に強い力が加わるような外的要因が原因となり歯根膜炎がおこることもあります。

歯根膜炎は一時的に炎症が治まり痛みが取れることもあります。しかし自然に治ることはないため、歯科医院での治療が必要です。



歯茎が痛いときの対処法

痛み止めを服用する

鎮痛効果や解熱効果のある市販薬は、一時的に痛みを和らげる効果があります。痛みが強く、すぐに歯科医院を受診できない場合に使用すると良いでしょう。

ただし、痛み止めの服用による鎮痛効果はあくまでも一時的なものです。痛み止めを服用して症状をごまかすのではなく、早めに歯科医院を受診しましょう。



患部を冷やす

歯茎が腫れて痛みがある場合は、患部を冷やすことで症状が落ち着く場合があります。濡らしたタオルや氷嚢などを使い、頬の上から冷やすことで痛みを軽減できます。

口の中に氷を含むという方法もありますが、むし歯が原因の場合は痛みが増すので注意が必要です。また、冷やしすぎにも気をつけましょう。



歯垢を取り除き口内を清潔にする

歯茎が痛む場合、歯垢や歯石が付着し不衛生な状態であることが考えられます。症状を落ち着かせ悪化を防ぐためにも、歯垢を取り除いて口腔内を清潔に保つことが大切です。

歯磨きをする際は歯と歯茎の隙間も念入りに磨くことを心がけ、デンタルフロスやうがい薬などを併用することも効果が期待できます。


▶正しい歯磨きの方法についてはこちらのコラムをご覧ください
オーラルケアの基本!歯みがきの方法や時間、歯ブラシの選び方を徹底解説!



十分睡眠をとり体力を回復する

歯茎の痛みは、体の抵抗力が下がったときにあらわれます。具体的には、風邪を引いていたり疲れがたまっていたりするときです。歯茎が痛むときには、十分な休養をとって体力の回復に努めることも大切です。




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筆者:seeker編集部

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