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2023/09/28
ブリッジとは?メリット・デメリットと平均寿命、再治療の目安を解説
歯を失ったときに選べる治療のひとつに「ブリッジ治療」があります。今回は、ブリッジ治療の特徴をお伝えするとともに、ブリッジの平均寿命や再治療の目安についても解説します。
ブリッジとは?
歯科治療における「ブリッジ」とは、失った歯の両脇の歯を柱として、人工の歯を装着する治療のことです。橋を架けるようにかぶせものを装着することから、ブリッジと呼ばれています。 ブリッジ治療には保険治療と自費治療があり、保険治療は条件をクリアしている人だけが受けられる治療です。まずは、保険治療と自費治療について見ていきましょう。
保険治療
保険治療を受けるためには、次の条件をクリアする必要があります。
2本以上連続して歯を失っている場合、ブリッジ治療を受けることはできません。また、失った歯の両脇の歯に虫歯や歯周病があったり、治療中であったりする場合にも保険適用外となります。 さらに、保険によるブリッジ治療では、ブリッジに使用する素材が限定されています。前歯には表面だけが白いレジン前装冠、奥歯には銀色の被せ物を使用することが保険治療の要件です。
自費治療
保険治療の条件をクリアできない場合は、自費治療となります。自費治療では、ブリッジに使用する素材を自由に選択できるため、審美性や機能性の高いブリッジを選ぶことも可能です。 保険治療に比べると費用が上がりますが、使用する素材によっては、変色や歯茎の黒ずみ、金属アレルギーなどを予防できるメリットがあります。
▶歯科治療で起こる金属アレルギーについての記事はこちらをご覧ください。 歯科治療で起こる金属アレルギーとは?症状や対策を紹介
ブリッジを使用するメリットとデメリット
続いて、ブリッジを使用するメリットとデメリットについて見ていきましょう。
ブリッジのメリット
ブリッジは、入れ歯のように取り外す必要がなく、自分の歯と同じように食べ物を噛むことができるため、日常生活に支障が出にくいです。白い素材のブリッジを選べば、見た目も自然になります。
ブリッジのデメリット
ブリッジのデメリットとして、歯がない部分の力(噛む力)を支えている土台部分の歯に負担がかかりやすい点があげられます。 例えば、失った歯が1本の場合、両脇の歯で1本分の負荷を支えることになるため、土台となる歯は1本につき1.5本分の負荷に耐えなければなりません。 そのほかにも、ブリッジは健康な歯を削って装着するため、虫歯や歯周病になるリスクが高まってしまいます。この点もデメリットでしょう。
▶インプラント治療とブリッジを比較検討する際はこちらをご覧ください。 ブリッジとインプラント、どっちがおすすめ?違いを徹底比較
ブリッジの平均寿命
ブリッジの平均寿命は、約7年~8年といわれています。ただし、患者さんによって8年以上使用できることもあれば、数年で作り直しをすることもあります。ブリッジの平均寿命に差が出る理由は、土台となる歯の状態が患者さんによって異なるからです。 土台となる歯が虫歯や歯周病などにかからず健康なままであれば、ブリッジは長く使用できます。歯の健康に加え、次のような人は、長期間ブリッジを使用できる傾向にあります。
ブリッジの寿命を延ばすためには、歯のメンテナンスをしっかり行うことが大切です。また、食いしばりや歯ぎしりなどの癖がある人は、マウスピースなどを使用する必要があるでしょう。
▶食いしばりが気になる方はこちらの記事をご覧ください。 歯を食いしばっていませんか?食いしばりの原因や対策を解説
ブリッジの再治療・作り直しとなる目安
ブリッジの再治療・作り直しの目安は、次のような症状が出たときです。
ブリッジ治療を行うと、土台となる歯の細菌感染が起こりやすくなります。そのため、匂いや違和感、痛みなどが起こった場合は、なるべく早く歯科クリニックを受診しましょう。 特に、ブリッジ治療を行ってすぐに、違和感や痛みなどが出た場合、ブリッジが外れている可能性があります。早期であれば再装着ができる場合もあるため、気になる症状があるときには些細なことでも歯科医に相談するのがおすすめです。
ブリッジの寿命をのばすためには
ブリッジの寿命を長くするためには、土台となる歯のメンテナンスをしっかりと行うことが大切です。毎日の歯磨きに加え、デンタルフロスなどを使って丁寧にケアしましょう。 また、定期的に歯科クリニックを受診して歯のメンテナンスを行うことも、ブリッジの寿命をのばすためのポイントといえます。定期検診を受け良い状態を保ちましょう。
筆者:seeker編集部