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コラム>歯の豆知識

2023/12/12

舌の正しい位置って知ってる?舌の位置で顔の印象が変わるかも?

舌の位置は顔周りの筋肉や歯並びに影響を与えるため、舌の位置によっては顔の印象が変わる可能性があります。

今回は、舌の正しい位置と間違った位置について解説するとともに、舌の位置が体に与える影響や舌の位置を正すためのトレーニングについてもお伝えします。


舌の正しい位置とは?

舌は、上あごに接触するように置くのが正しい位置です。具体的には、上の前歯の付け根に舌の先端を置き、舌全体を上あごに接触させます。

舌が下側や真ん中にあるなど、上あごに接触していない人は、あごの位置が安定しないため、歯ぎしりや食いしばりをしている傾向にあるようです。また、「余計な負荷が体にかかる」「舌で歯に余計な負荷をかけている」といったことも起こりやすくなります。


▶食いしばりについては、次のコラムをご覧ください。
歯を食いしばっていませんか?食いしばりの原因や対策を解説



舌が間違った位置にある状態とは?

舌が正しい位置にないのは、ある種の癖といわれています。舌が正しい位置にないケースとして「突出癖」「低位舌」があげられます。それぞれ詳しく見ていきましょう。



突出癖

突出癖(とっしゅつへき)とは、食べ物を飲み込むときや会話をするときに、無意識に前の方に舌を突出させる癖のことです。

舌が前歯を押してしまうため、出っ歯になったり噛み合わせが悪くなったりします。また、奥歯で噛んだときに前歯が開く「開咬」の原因になることもあります。


▶口(くち)ゴボについては、次のコラムをご覧ください。
口(くち)ゴボの原因と治し方



低位舌

低位舌(ていいぜつ)とは、リラックスした状態のときに、舌が下あごの方に落ちている状態のことです。舌が下がっているため、気道が狭くなりやすく、睡眠中いびきをかいたり睡眠時無呼吸症候群になったりする可能性が高まります。

子供の場合、舌が下あごにあると上あごの成長が妨げられます。その結果、永久歯が生える隙間を十分に確保できず、歯並びがガタガタになることもあるでしょう。また、舌が下あごを押すため、すきっ歯になったり受け口になったりすることもあります。



舌の位置による影響

舌の位置によって体にさまざまな影響を及ぼすことが分かっています。ここでは、舌が正しい位置にある場合と、間違った位置にある場合の影響について見ていきましょう。



舌が正しい位置にある場合の影響

舌が正しい位置にあると、だ液の分泌が盛んになります。だ液は浄化作用や殺菌作用などがあり、口の中を清潔に保つために必要なものです。だ液が十分に分泌されることで、虫歯や歯周病の予防になったり、体の免疫力が高まったりする効果が期待できるでしょう。

また、歯並びは大人になっても数か月~数年単位で少しずつ変わっているといわれています。そのため、舌が正しい位置にあると歯並びが崩れにくくなるでしょう。

そのほかに、舌が上あごに接触していると気道狭窄を軽減させるため、鼻呼吸をしやすくなるメリットがあります。鼻呼吸だと風邪を引きにくくなったり、口の中の乾燥を防げたりすることが知られています。

このように舌が正しい位置にあると体にさまざまな良い影響をもたらすため、正しい舌の位置を意識することは大切です。



舌が間違った位置にある場合の影響

舌は筋肉の塊であるため大きな力があります。そのため、舌が間違った位置にあると歯を間違った方向に押してしまい、以下のような歯並びに変えてしまうことがあります。

  • 叢生(ガタガタの歯並び)
  • 空隙歯列(すきっ歯)
  • 反対咬合(受け口)
  • 上顎前突(出っ歯)
  • 開咬(前歯が噛みあわない)
  • また低位舌の場合、舌の筋力が弱いため、滑舌や発音が悪くなったり、くちゃくちゃと音を立てて食べたり、嚥下時にむせたりすることもあります。口呼吸になりやすいため、風邪を引きやすくなったりドライマウスに悩んだりする可能性もあるでしょう。


    ▶歯並びについては、次のコラムをご覧ください。
    どうして歯並びが悪くなるの?原因と身体への影響とは



    舌の位置を正すためのトレーニング

    舌の位置は、トレーニングによって正すことができます。トレーニングによって口周りの筋肉を鍛えられるため、あごや顔のたるみを改善する効果も期待できるでしょう。ここでは、舌を正しい位置にするためのトレーニング方法を紹介します。



    舌回し

    舌回しとは、口を閉じた状態で、舌の先で歯の表面と内側の頬をなぞるように1周させるトレーニングのことです。右回りと左回りを20回ずつ行いましょう。

    1日3回行うのが理想的ですが、慣れるまでは難しいかもしれません。最初のうちは無理せず、毎日継続することを目標に頑張りましょう。



    ポッピング

    ポッピングとは、上あごに舌を吸いつけて、口を開きながら「ポンッ」と音が鳴るように上あごから舌を離すトレーニングのことです。1日15回程度行いましょう。



    舌を正しい位置に

    舌を正しい位置にすることによって、歯並びや噛み合わせが良くなるだけでなく、口呼吸や顔のたるみが改善したり、風邪を引きにくくなったりなど、さまざまな効果が期待できます。

    舌の位置が気になる方は、この記事で紹介した舌の位置を正すためのトレーニングを実践してみてください。友達や家族と一緒に楽しみながらやってみてはいかがでしょうか。



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    筆者:seeker編集部

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