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コラム>予防・メインテナンス

投稿日:2024/08/01

更新日:2024/08/01

味覚の変化を感じたら知っておきたい原因と対策

「最近なんだか味覚が変わってきた」「味がよくわからなくなってきた」と感じている方もいるかもしれません。味覚の変化は、多くの人が経験する可能性があり、その原因はさまざまです。今回は、味覚の変化のメカニズムとその原因、具体的な対策を詳しく解説します。


味覚の変化が起こるメカニズムを理解しよう

味蕾の働きと味覚の関係

味蕾(みらい)は、舌や口腔内に存在する小さな器官で、味細胞という味を感じる細胞の集まりです。味細胞の先端には味覚受容体があり、甘味、塩味、酸味、苦味、旨味などの基本的な味を識別し、その情報を脳に伝達します。

私たちが味を感じることができるのは、食べ物の中に含まれる化学物質(味覚を引き起こす物質)が味蕾に到達し、味蕾が感じ取った情報を脳に伝達するという一連の過程を経ているからです。


口腔内の状態と味覚の関係

口腔内の状態が、味覚に影響を及ぼすことがあります。唾液には、食べ物を分解して味蕾に届ける役割があるため、唾液の分泌が減り口腔内が乾燥していると、味を感じにくくなるのです。

また、舌苔(ぜったい)と呼ばれる舌の表面に付着する白い膜が増えると、味蕾の働きが妨げられ、味覚が鈍くなることがあります。


▶舌の汚れについては、こちらのコラムをご覧ください
舌の汚れが気になる…汚れの原因や治し方が知りたい


神経伝達の仕組みと味覚の関係

味蕾が感知した味覚の情報は、味覚を伝える神経を介して脳に伝えられます。この味覚の感知から脳への情報伝達の間に異常が生じると、味覚の変化が起きるのです。

例えば、亜鉛が不足すると、味蕾の中の味細胞の新陳代謝が鈍り、新しい細胞が生成されなくなってしまいます。その結果、味覚の感度が落ちてしまうのです。

また、顔面神経麻痺などで味覚を伝える神経が麻痺すると、味覚の情報が脳へ伝わらなくなってしまい、結果として味がしないなどの症状が現れます。



味覚の変化の原因について知ろう

加齢による味覚の変化

個人差はありますが、加齢により味蕾の数や唾液の分泌量が減少します。そのため、食べ物の味を感じにくくなり、今までと同じ味付けでも味が薄く感じられることがあります。


入れ歯による味覚の変化

味蕾は舌だけではなく、口蓋(上あご)や喉の奥、頬の内側などにも存在し、私たちは口全体で味を感じています。そのため、入れ歯によって口蓋が覆われると、味蕾と食べ物の接触が少なくなり、食べ物の味を感じにくくなることがあるでしょう。


病気や疾患による味覚の変化

病気や疾患が原因で、味覚に変化を感じることがあります。例えば、亜鉛欠乏症、舌炎、口腔乾燥症(ドライマウス)、貧血、糖尿病、顔面神経麻痺、聴神経腫瘍、脳梗塞、脳出血、頭部外傷などです。これらの疾患は、味細胞にある味覚受容体や味覚の情報を伝える神経の伝達経路に影響を及ぼすことがあります。


薬の副作用による味覚の変化

薬の副作用で、味覚が変化することもあります。がん治療に用いられる薬や、高血圧や糖尿病の治療薬、抗うつ薬など、味覚に影響を与える可能性がある薬は少なくありません。

亜鉛の吸収を妨げる作用のある薬や、唾液の分泌を抑制する作用のある薬などは、味覚の変化を起こしやすいと言われています。薬を服用していて味覚の変化を感じた場合は、早めに医師に相談しましょう。


生活習慣による味覚の変化

偏った食生活や喫煙などの生活習慣も、味覚に影響を及ぼします。亜鉛などのミネラル不足の影響は前述のとおりです。また、喫煙の習慣も味覚に悪影響を及ぼします。たばこに含まれる有害物質が味蕾の細胞に悪影響を与え、味蕾の機能が低下 し、味覚を鈍らせる原因となるからです。



味覚の変化が及ぼす影響を知ろう

食事の満足度低下と食欲不振

味が薄く感じたり、味がわからなくなったりすると、食べる楽しみを感じづらくなるでしょう。このように味覚の変化は、食事の満足度を低下させ、食欲不振を引き起こすことがあります。


心理的ストレス

味覚の変化が原因で食事が楽しめなくなり、その結果、気持ちの落ち込みやイライラ、不安感などが生じることがあります。味覚の変化が長く続いた場合、心理的影響は無視できません。



味覚の変化を感じたときの対策を知ろう

医療機関を受診

味覚の変化を感じた場合は、早めに医療機関を受診することが大切です。現在何かの疾患で治療中の方は、まずはかかりつけの医師に相談してください。ほかに気になる症状がなく何科を受診するか迷った場合は、耳鼻咽喉科や口腔外科、内科、味覚外来などの診療科を受診しましょう。診断によって原因を特定し、適切な治療を受けることで、味覚の改善が期待できます。


バランスの取れた食生活

味覚の変化が気になるなら、今まで以上にバランスの取れた食生活を心がけましょう。ビタミンやミネラルを十分に摂取することが、味覚の維持につながります。特に亜鉛は味覚に関わる重要な栄養素 です。牛肉や豚肉などの肉類、牡蠣やウナギなどの魚介類、大豆製品、玄米、そばなど亜鉛を多く含む食品を積極的に摂取するようにしましょう。


口腔ケア

口腔内の清潔を保つことも、味覚の維持には重要です。舌苔の除去や定期的な歯科検診で、口腔内の環境を整えましょう。こまめな水分補給や唾液の分泌を促すマッサージもおすすめです。


唾液腺のマッサージについては、こちらのコラムをご覧ください。
唾液の役割って?唾液には驚くべき効果がある


生活習慣の見直し

生活習慣を見直すことは、味覚を守るために重要です。なるべく栄養バランスの取れた食事を心がけ、規則正しい生活を送るようにしましょう。また、ストレス管理にも注意を払い、十分な睡眠時間を確保することも大切です。

喫煙は味覚に悪影響を及ぼすことが知られています。味覚の変化を感じている方は、禁煙にチャレンジすることをおすすめします。禁煙は味覚の改善だけでなく、全身の健康にもつながるでしょう。



味覚の変化を感じたら医療機関で相談しよう

味覚の変化は、口腔内の問題だけでなく、私たちの健康状態と関係していることがおわかりいただけたと思います。豊かな食生活を送るためにも、味覚の変化を感じたら早めにかかりつけの医師、もしくは耳鼻咽喉科や口腔外科などを受診し、適切に対処することが大切です。



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筆者:seeker編集部

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