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2023/11/09

噛み合わせが悪いとどうなる?原因や影響について解説

歯の噛み合わせが悪いと、体にさまざまな影響を及ぼします。そのため歯の噛み合わせを整えることは、歯の健康を保つだけでなく、さまざまな疾患の予防につながるのです。

今回は、噛み合わせが悪くなる原因や身体に及ぼす影響についてお伝えします。


噛み合わせとは

噛み合わせとは、上下の歯が接触した状態のことです。歯を接触させたときに、バランス良く歯に負荷がかかっている場合は「噛み合わせが良い」、反対に負荷のバランスが悪い場合は「噛み合わせが悪い」とされています。


噛み合わせが悪い例として次のようなものがあります。
  • 叢生(そうせい):歯が部分的に重なっている状態
  • 空隙歯列(くうげきしれつ):いわゆる「すきっ歯」のこと
  • 開咬(かいこう):歯を噛み合わせた時に、上下の前歯にすき間がある状態
  • 過蓋咬合(かがいこうごう):歯を噛み合わせた時に、上下の噛み合わせが深すぎる状態
  • 上顎前突(じょうがくぜんとつ):いわゆる「出っ歯」のこと
  • 下顎前突(かがくぜんとつ):いわゆる「しゃくれ」「受け口」のこと

  • 噛み合わせが悪いと、口周りの筋肉や顎の関節、歯などにダメージを受けやすくなるため、さまざまな症状を引き起こすリスクが高まります。噛み合わせの悪さが身体に及ぼす影響については、後ほど解説します。


    ▶歯並びについての記事はこちらをご覧ください。
    どうして歯並びが悪くなるの?原因と身体への影響とは



    噛み合わせが悪くなる原因

    噛み合わせが悪くなる原因には、遺伝や癖、虫歯などがあります。詳しく見ていきましょう。



    原因1:遺伝

    噛み合わせが悪い原因として、遺伝があげられます。例えば、両親のどちらかが「出っ歯」「顎の骨がずれている」「骨の形が悪い」といったケースが考えられるでしょう。

    両親のどちらか、もしくは両方が、口周りなどに何らかのトラブルがある場合には、子供の噛み合わせが悪くなる可能性があります。異変を早く発見できるよう、日ごろから意識しておきましょう。



    原因2:癖

    無意識に行っている癖で噛み合わせが悪くなることがあります。

    具体的には、子供の頃のおしゃぶりや指しゃぶりなどです。長期間おしゃぶりや指しゃぶりをしていると、出っ歯になりやすく、下顎が後ろに下がる傾向にあります。

    そのほか、歯ぎしりや食いしばり、頬杖などの癖がある場合も噛み合わせが悪くなる可能性があります。



    ▶子供のおしゃぶりについての記事はこちらをご覧ください。
    子供の指しゃぶり、やめさせるべき?自然にやめる方法は?




    原因3:虫歯

    虫歯により歯が欠けたり抜けたりすると、噛み合わせのバランスが悪くなります。長期間バランスの悪い状態が続くと、他の歯に影響を及ぼし、噛み合わせがより悪くなることもあります。


    ▶むし歯の詳細はこちらをご覧ください。
    虫歯の仕組み、4つの要因とは?



    原因4:口呼吸

    口を閉じたとき、舌の先端が、上の前歯の付け根にあるのが理想です。舌全体が歯茎と上顎に触れている状態が、舌の正しい位置といわれています。

    しかし口呼吸の場合、舌が正しい位置にないため、口周りにかかる力のバランスが崩れやすくなります。頬の筋肉や舌が歯を強く押してしまうことで、歯並びが歪むケースは少なくありません。


    ▶口呼吸のリスクについてはこちらをご覧ください。
    長引くマスク生活で激増!?口呼吸のリスク



    噛み合わせが悪いとどうなる?

    噛み合わせが悪くなると、虫歯や歯周病、発音障害など多くの影響があらわれます。詳しく見ていきましょう。



    影響1:虫歯や歯周病

    噛み合わせが悪い人は歯並びが悪いため、歯と歯の間に歯垢や歯石が付きやすくなります。セルフケアをしっかり行っていたとしても、十分に汚れを落とすことが難しいため、虫歯や歯周病のリスクが高くなるでしょう。


    ▶歯周病の詳細についてはこちらをご覧ください。
    もしかして歯周病?こんな症状に要注意



    影響2:発音障害

    歯と歯の間の隙間があったり、前歯の噛み合わせが悪かったりすると、発音するときに空気が漏れやすくなります。そのため、言葉がうまく発音できない場合があるでしょう。

    発音障害が見られる子供の場合、噛み合わせが悪いのではなく、舌にトラブルがある可能性もあります。舌のトラブルを放置していると、歯並びや噛み合わせにも影響することが知られています。

    子供に発音障害が見られたら、早期に歯科クリニックを受診するようにしましょう。




    影響3:顎関節症

    噛み合わせの悪さは、口周りの成長に影響するといわれています。悪い噛み合わせによって顎の骨がずれてしまうと、顎や顔が歪むことがあります。結果的に、顎関節症のリスクが高まってしまうでしょう。


    ▶顎関節症の詳細についてはこちらをご覧ください。
    「口が開かない」「開けるときに痛む」これって顎関節症?



    影響4:全身症状

    噛み合わせが悪くなると、口周りの筋肉や神経にも負担がかかるため、肩こりや頭痛などの原因になる可能性があります。また、耳や目などの神経を刺激してしまうと、耳鳴りやめまい、鼻づまりなどの症状が出ることもあります。

    悪い噛み合わせが原因で全身症状が現れることがあるため、気になる場合には歯科クリニックを受診しましょう。




    噛み合わせが悪いときは

    噛み合わせの治療には歯科矯正がおすすめです。ワイヤーやマウスピースなどを使って歯を動かしたり、セラミック製の被せ物で歯並びを整えたりします。

    噛み合わせが気になるときは、歯科クリニックで相談してみてはいかがでしょうか。


    ▶矯正治療の詳細はこちらをご覧ください。
    矯正治療には、どんな方法があるの?



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    筆者:seeker編集部

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