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2024/01/18

虫歯になりやすい人がいるのはなぜ?原因と対策を解説

「毎日きちんと歯みがきをしているのに虫歯になってしまった」という人や、「自分は虫歯になりやすい体質なのかもしれない」と感じている人もいるのではないでしょうか。

今回は「虫歯になりやすい人」になってしまう原因と、虫歯にならないための対策について解説します。


虫歯になりやすい人の体質と習慣

なぜ「虫歯になりやすい人」がいるのでしょうか。それには体質や習慣が密接に関係しています。どのような体質や習慣が虫歯に関係するのか、具体的に見ていきましょう。


▶虫歯になる要因については、次のコラムをご覧ください。
虫歯の仕組み、4つの要因とは?



歯の質が弱い・歯並びが悪い

歯の質が弱いことや歯並びが悪いことは、虫歯のなりやすさと関係があります。

歯の表面はエナメル質という硬い層でおおわれています。先天性のエナメル質形成不全などでエナメル質が弱いと、口腔内の細菌が作り出す酸で歯が溶けやすくなるため、虫歯になりやすくなってしまうのです。

また歯並びが悪いと、歯と歯の重なったところに歯ブラシが届きにくく、どうしても磨きのこしが発生しやすくなります。磨きのこしがあると、プラークと呼ばれる歯の表面についた白いカスがたまり、そこから虫歯になってしまいます。


唾液の量が少ない・唾液の働きが弱い

唾液には私たちの歯を守る次のような作用があります。

  • 食べのこしやプラークを洗い流す(洗浄)
  • 口の中の菌を殺したり抑制したりする(殺菌・抗菌)
  • 酸性に傾いた口の中を中和する(緩衝)
  • 歯の表面を修復する(再石灰化)
  • このような唾液の作用には、虫歯を予防する効果や、虫歯の進行を遅らせる効果があります。そのため、唾液の量が少ないとその効果を得にくくなってしまいます。

    また、唾液の質も大事です。唾液には食後、酸性に傾いた口の中を中和させて歯を溶けにくくする働きがあり、これを「緩衝能」といいます。

    緩衝能が高い人ほど口の中が酸性から中性に戻るまでの時間が短く、虫歯になるリスクが低くなります。逆に、緩衝能が低いと口の中が中性に戻るまでの時間が長くなり、虫歯になるリスクが高くなるのです。


    ▶唾液の働きについては、次のコラムをご覧ください。
    唾液の役割って?唾液には驚くべき効果がある



    磨きのこしがある

    ミュータンス菌など虫歯の原因となる菌は、プラークの中に潜んでいます。磨きのこしがあるとこのプラークがたまってしまうので、虫歯のリスクがそれだけ高くなります。



    食事や間食の回数が多い

    前述のとおり、食後に酸性に傾いた口の中は、唾液の緩衝能という作用によって中性に戻ります。しかし、食事や間食の回数が多いと、中性に戻る前にまた酸性になってしまいます。その結果、酸性の状態が続き、歯が溶けやすい状態が長く続いてしまうのです。



    甘い食べ物や甘い飲み物が好き

    甘い食べ物や甘い飲み物を頻繁に口にする人は、虫歯のリスクが高まります。これは、虫歯菌のエサとなる糖分を摂取する機会が増えるからです。

    虫歯菌は、私たちが口にした糖分をエサにして酸を発生させます。歯の表面が酸性になるということは、歯が溶けやすい状態であるということです。つまり、甘い食べ物や甘い飲み物を好んで食べる人は虫歯になりやすいといえるでしょう。


    ▶甘い食べ物や甘い飲み物が好きという方は、次のコラムをご覧ください。
    虫歯予防にも最適!おすすめのおやつを紹介



    虫歯にならないための対策

    虫歯になりやすい体質だから、虫歯になりやすい習慣があるからといってあきらめる必要はありません。虫歯になりやすい体質や習慣の人もしっかりと対策をすれば、虫歯を防げます。ここからは虫歯にならないための対策を紹介します。



    毎食後の歯みがき・クリーニング

    歯みがきは、私たちの歯についたプラークを除去するにはとても効果的です。なるべく磨きのこしがないように、1本1本ていねいに磨きましょう。歯と歯の隙間は、歯ブラシが届きにくいため、デンタルフロスや歯間ブラシを使用するのがおすすめです。

    毎日の歯みがきで、奥歯の噛み合わせの溝や、歯と歯の隙間まできちんと磨くことは難しいもの。また、磨きのこしのプラークが固まり歯石となってしまった場合には、歯みがきで落とすことはできません。

    歯みがきでは取ることが難しい汚れは、歯科医院での定期的なクリーニングで取り除いてもらいましょう。


    ▶歯科医院でのクリーニングについては、次のコラムをご覧ください。
    気になる点に合わせて選ぼう 歯科クリーニングの種類と特徴



    唾液の量を増やす

    唾液の量に意識を向けることは少ないかもしれません。しかし唾液は、虫歯予防に重要な働きがあります。唾液の量を増やすために、以下のような習慣を取り入れることをおすすめします。

  • よく噛んで食べる
  • こまめに水分補給をする
  • ガムを噛む
  • 鼻呼吸を意識する
  • ストレスをためない
  • 唾液の分泌量は、脱水や口呼吸、ストレスなどでも減ってしまいます。「ストレスをためない生活を心がける」「睡眠を十分にとる」などの体の健康維持を意識しつつ、「よく噛んで食べる」「ガムを噛む」といった積極的に唾液の分泌量を増やす習慣も取り入れていきましょう。



    フッ素を使って予防する

    フッ素には、以下の3つの作用があるといわれています。

  • 歯のエナメル質が溶けて虫歯になるのを抑制する作用
  • エナメル質の再石灰化を促す作用
  • 虫歯菌が酸を産生するのを抑制する作用
  • 家庭でできるフッ素を使った虫歯予防は、市販のフッ素入り歯みがき粉を使用することです。適量を守って使うことで虫歯予防の効果が期待できます。

    歯科医院で虫歯予防のために塗布するフッ素は、高濃度のものです。そのため歯に直接塗布できるのは、歯科医師や歯科衛生士と決められています。

    家庭でのフッ素入り歯みがき粉の使用と、歯科医院での定期的なフッ素塗布を併用し、予防効果を高めましょう。


    ▶歯磨き粉の選び方については、次のコラムをご覧ください。
    歯磨き粉のおすすめは?選び方のポイント



    虫歯になりやすい原因を知り適切な対策をしよう

    虫歯になりやすい体質や習慣の人であっても、原因を知り、正しく対策を行えば虫歯を予防できます。まずは虫歯になりやすい食生活をしていないか、正しく歯みがきができているかを振り返ってみましょう。

    歯みがきができているかのチェックは歯科医院でも相談できます。歯科医院をうまく活用し虫歯を予防しましょう。


    ▶「毎日歯を磨いているのに虫歯ができてしまう……」とお悩みの方は、次のコラムをご覧ください。
    毎日歯を磨いているのに…虫歯ができるのはなぜ?



    →虫歯の治療が得意な歯科医院選びはこちらから



    筆者:seeker編集部

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